●Norrma Cornett Marek

 

もし、ぐっすり眠るあなたを見るのがこれで最後だと知ってさえいたら。私はあなたをもっとしっかり毛布に包み神様の祝福を祈っただろう。

 

もし、外出するあなたを見るのがこれで最後だと知ってさえいたら。私はあなたをしっかりと抱きしめ、キスをし、出かけるあなたをもう一度呼び止め、もう一度しっかり抱きしめたことだろう。

 

もし、あなたの心からの誉め言葉を聴けるのがこれで最後だと知ってさえいたら。私はそれを毎日繰り返し見ることが出来るように、あなたの言葉とその態度のすべてをビデオに撮りためたことだろう。

 

将来の道を考えるための明日はきっとあるし、きっと来ると考えている。すべてをやり直すための明日はきっと来るはずだと私たちは考えている。

 

「愛している」と言える別の日がいつか必ずあるのだろう。
「何か手伝いましょうか」と言える機会がきっとあるのだと思う。
 

しかし万が一それが間違いだったら。
あなたをどれほど愛しているかを伝えられるのは、今日しかないのだ。そのことを決して忘れないようにしたい。

 

若者にも、そうでない者にも、明日という日は約束されているわけではない。だから、今日があなたの愛する人をしっかりと抱きしめることができる最後の日かもしれないのだ。

 

もし、あなたが為すべき明日を待っているのであれば、今日実行してみてはどうだろう。
もしかしたら、明日は来ないかもしれないし、そうなったら、きっそあなたは後悔することになるだろう。

 

笑顔を見せること、抱きしめたり、キスをしたりするための「ほんのわずかな時間」。
相手があなたに求めている、「唯一の」「最後の」願いだったかもしれないそれらのことを、多忙を理由に拒否してしまったとしたら、あなたはきっと後悔することになるだろう。

 

だから今日。
愛する人をしっかり抱きしめよう。
そして耳元でささやこう。
「愛している」ことを。「いつも大切な人だ」ということを。
「ごめんなさい」「ありがとう」「大丈夫」「いてくれてありがとう」
時間を撮って伝えよう。

 

そうすれば、もし明日が来ないとしても、今日、この日に、後悔することはないだろうから。