婚活するお坊さんを励ます言葉
そういう中で、問題解決のために一歩踏み出すには、現状を維持したいのか、したくないのかだけでも理解しておかなければ、ますます問題はややこしいことになってしまうでしょう。
ところが私の経験上、ほとんどの人は目の前の悩みをただ解決したいという思いでいっぱいです。そのための解決法は、その時その時で気持ちが楽になったものを正解としてしまいます。しかし、それはその場しのぎにしかならない場合もあるのです。ですから悩みがある場合、最低限「自分は現状維持がしたいのか」それとも「現状打破がしたいのか」ぐらいは理解すべきです。
ただし、私からひとつアドバイスするとすれば、多くの悩みは現状を維持したいと思うからこそ起きることが多く、現所から抜け出すだけで解決することも少なくありません。多くの人はそれを無意識的にわかっていますが、同時に無意識は現状から抜け出すことに不安も覚えています。それは道の世界に踏み出す恐怖がもとになっています。
この不安や恐怖が多くの人を現状につなぎとめる足かせとなるのです。
つまり、不安さえ克服できれば、多くの人は現状から抜けたいと思っているのではないか、と私は思っています。もちろん私は現状を疎かにしろと言っているわけではありません。まずは現状を大切にすることが重要です。大切なのは新しいゴールを作ることで、ただただ現状が嫌だというのでは良い結果は生まれません。新しいゴール。これがあるから様々な解決策が機能するのだということを理解してほしいと思います。
ゴールは現状の外側に設定する。現状を抜け出したいのに現状の内側にゴールを設定していたら、そこから抜け出すのは不可能でしょう。
現状とは「今この時」という意味ではなく、今の社会構造が続く限りずっと続く「現在」のことであり、その「現在」が維持されたまま続く「未来」のことだからです。未来にまで続くあなたの現在を作っているシステム、これこそが「現状」なのです。さらに言えば現在の自分が続く限り起きる未来はすべて「現状」です。このシステムを別の言葉で言うと、あなたのマインド(心と身体)の中にあるこれまでの経験や他人からの影響によって作り上げられたルールや常識、無意識のうちに出来上がってしまった縛り。刷り込みやモラルや好き嫌いの感覚、考え方、これらが変わらない限り、あなたの「現状」は永遠に続くのです。この永遠に続く「現状」の外側にいくことが、あなたの培ってきたモラルや常識、無意識の判断を超えていくことになります。
人は他人の言葉では変わらない。では誰の言葉なら変わるのでしょうか。
変わるのは、自分の言葉です。自分が心から「絶対に変わるんだ」「変わりたい」と思うからこそ、現状は変わるのです。
新しいコンフォートゾーンをリアルにイメージする。
北京オリンピック8冠米国代表スイマー:マイケル・フェルプス
新しいゴールに見合った新しいコンフォートゾーンを設定する。
細かいイメージを言葉にすることも大切。自分の行動と言葉も見合ったものにする。
彼の現状の外側のゴール:水泳をアメリカのメジャースポーツのひとつにし、アメリカ人の健康促進のために尽くす
彼のコンフォートゾーン:(その夢を実現するためには自分が世界的に注目されるのが一番だと考え)金メダルをたくさん取ろうと考えた。金メダルを取るために、金メダリストの立ち居振る舞いから泳ぎ方、動き、ターンや浮き上がるタイミング、タッチする感覚、ターンする感覚。タイムから身体の動きからすべて金メダルをとる自分として正確にイメージし、その通りに動くように繰り返した。
自分のゴールのために、自分がどんな人間であり、どんな行動を取り、どんな言動をするのか。その姿をリアルにイメージし、そのイメージ通りに行動することが「新しいコンフォートゾーン」をつくる方法なのです。
婚活するお坊さんを励ます言葉になりますように。